FX初心者トレーダーの情報発信

株のシステムトレーダーがFXを科学する

FXをはじめてみて感じた違和感

株式のシステムトレーダーな私がFXをはじめてみて、最初に感じた違和感3つを書いておこうと思います。

 

1)トレード結果としての『pips』

まずFXでは『pips』という単位で損益を語る場面をよく見ます。pipsって結局単価(レート)の損益『幅』なんですよね。エントリー単価と手仕舞い単価の引き算なんです。一方株式では損益幅で言うことはまずなく、通常は損益『率』、割り算なんですね。変動率、損益率なんです。

 

例えば株式トレードで100円のプラスの値幅を取ったとしましょう。それが単価100円の株が200円になったっていうのと、1万円が1万100円になったというのでは全く話が違うじゃないですか。前者は倍になって100%の利益、後者は1%の利益で、利益にしてみれば100倍違う訳です。1株の単価が100円割れの銘柄もあるし数万円の銘柄まであるのが株式市場ですので『幅』で語っても全く意味がありません。なので利益率で考えるのが普通です。

 

FXでも、MXNJPYは約5.7円ですが、GBPJPYは約145円(2019年3月22日終値)、約25倍の開きがあります。MXNJPYの1pipsとGBPJPYの1pipsでは全く意味合いが違うはずですよね。同じ1pipsでもMXNJPYの方がGBPJPYよりも約25倍も価値があるはずです。これは陸上競技で考えると分かりやすいですかね。例えば陸上の100m競争の1秒差とマラソンの1秒差は同じ価値ではないはずです。100mでの1秒差は圧倒的な差ですがマラソンの1秒差なんてほとんど差がないのに等しいです。

 

ここが最初に感じた違和感です。何故『率』ではなく『幅(差)』なのかと。FX上級者からビギナーに対しての言葉に『最初は月に100 pips取るのを目標にするといいよ』なんていうアドバイスを聞いたことがあるんですが意味不明でした。何故率ではなく差を目標にするのかってね。

まぁはじめて半年経ちましたので慣れましたが(笑

 

2)Backtestしなさ過ぎ

株式トレードをしている人でもシステムトレーダー以外はあまりBacktestはしないかもしれません。せいぜいバリュー型投資の人が適正株価からPERを使って割高、割安を算出する程度かな。なのでこれはシステムトレーダーが故の違和感かもしれません。

 

FXトレーダーさん達はチャート解析を凄くよくされます。チャート解析以外に有力な手法がないからでしょうか。でもこれは決して悪いことではなく私もチャート解析をもっと勉強しなければと考えています。チャート解析なら株式トレーダーよりもFXトレーダーの方がかなり上です。

 

ただチャート解析ではじき出されたその売買、そのパターンでの売買はいったいどのくらいの利益率が見込まれるのか、即ち期待値はどの程度なのかってことをあまり分かっていないんじゃないかな。期待値が幾らで勝率が何%で最大ドローダウンがどの程度でっていうのは株のシステムトレーダーが重視するFactorですが、これらがちゃんと検証されていない印象です。感覚に基づいた裁量取引が多いですよね。

 

FXでBacktestの結果を重視するのは、やはりシステムトレーダーであるMT4のEAで売買するトレーダーさん達なのかなと思います。彼らは株のシステムトレーダーと感覚が近いんじゃないかな。

 

3)市場FXと店頭FX

株式の取引きは大型の相対取引を除いて上場している株式市場で行われます。日本株なら東京株式市場です。全ての銘柄の株価は東京株式市場の『板』に集約されますのでみな同じ株価で売買を行います。そして僕は証券会社を通じて東京株式市場で売ったり買ったりしています。

 

ところがFX、東京株式市場にあたるくりっく365での売買(市場FX)以外に証券会社と取引を行う店頭FXがあり、しかも日本の場合多くが店頭FXだと言うからびっくりしました。え?レートって証券会社によって違うの?何で?

 

また外国為替市場であるインターバンク市場でのレート決定の仕組みの複雑さと相まって、この市場FXと店頭FXを理解するのに丸1日を要しました(苦笑。それほどレート決定って複雑で違いがあるんだって。追加でスワップポイントもFX会社で違う。もうわけわかめ状態でした。

 

結局、株の売買は胴元である東京証券取引所のみで行われるので『競馬』に似ているなぁと。競馬の全てのレースオッヅは胴元である日本中央競馬会が計算して発表するもののみ。一方FXは店によって設定が違う『パチンコ』に似てるなぁと。同じ台でも店によって設定が違ってて究極的には店の設定との戦い。そんな風に理解しました(苦笑