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トルコリラ 現在のレートは高い?安い?

◇今のリラって安いの?高いの?

トルコリラ円、冴えませんねぇ。冴えない理由、諸悪の根源はトルコの『悪の波平』ことエルドアンのせいです!

イスタンブールの市長選の結果を受け入れないわ、ロシアの地対空ミサイルS400買うって言ってアメリカと喧嘩始めちゃうわ、いいとこなしの大統領です。大体トルコってNATOの加盟国、ってことはアメリカとは同盟関係のはずなのにロシアから武器買うって(苦笑

さて、そんな弱いトルコリラ、トルコのインフレ率が高いので時間の経過と共にレートが下がっていくのは当たり前なのですが、果たして今のレート水準が妥当なのでしょうか?エルドアンのせいで下がり過ぎているってことはないのでしょうか?

株の場合、株価収益倍率のような目安となる数字が一応あります。一株当たりの利益(EPS)を出し、現在の株価がその何倍かという数字(PER)です。1部上場企業のような成熟した企業ですと大体13~15倍が妥当と言われています。でも為替レートってそういう基準となる数字がないじゃないですか。割高、割安の根拠となる数字が。チャートにトレンドライン引いてってのはありますが。

そこで今回、かなり無理矢理ですがトルコリラのレートの妥当性を評価する試みを行ってみることにしました。かなり実験的で強引な手法です。これが意味のある事なのかどうかも分かりません。しかもよりにもよってトルコリラですよ(苦笑

◇妥当性の検討条件

評価をどのように行ったかですが『通貨はインフレ率通りに下落する』というのを大前提としました。そして複数の月の月末レートから4月末までインフレ率通りに順調に下落した場合のレートを算出しそれを比較することにしました。サンプルとしては

A) 2018年12月末
B) 2019年01月末
C) 2019年02月末
D) 2019年03月末

の直近終値4点を出発点として、計算上2019年4月末にどうなっているかをそれぞれ算出。その最大値と最小値を出し、現在のレートがその間に入っていたら『妥当?なのか?』、それよりも高かったら『リラ頑張ってんじゃん』、それよりも安かったら『エルドアンのバカ!』って評価にします。もっと過去からのデータも使えばサンプル数が増えますがあまり過去まで遡ってもブレが大きくなるだけだろうと思い今回は4点だけにしてみました。使用したインフレ率と通貨下落率は以下の通り。

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 ◇妥当性の評価結果

下の表が計算結果です。黄色のセルが月末終値の実レート(みんなのFX Bid値)。

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4月末の計算値は最大が20.239、最小値が19.483でした。平均値は19.858。で、まだ4月半ばである4月12日の終値が19.424ですから、最小値よりもさらに下。月末までさらに下落するとなるとインフレ率の下落以上に下げ過ぎている、つまり

エルドアンのバカ!

という評価になりました。ちょっと下げ過ぎってことですね。下げ過ぎは戻るのが世の常ですがリラは果たして如何に・・・。